スコティッシュ・ワイルドライフ・トラストが管理する、エディンバラ内の自然保護区に行ってみました。 エディンバラに引っ越してきて、都会と自然の融合したその環境に魅了された私が、スコットランド自然保護団体がマーケットに構えていたテント内で、おっちゃんの自然保護に対する熱いプレゼンテーションを30分聞いてから、保護団体の会員になり数年。 年に数回送られてくる会報誌を楽しんでいるだけでしたが、先日初めて、会員が訪れることのできるスコットランド内の自然保護区に足を運んでみました。 貴重な体験ができたので、スコットランド自然保護団体、イギリス国内の自然保護団体と合わせてご紹介したいと思いました! スコティッシュ・ワイルドライフ・トラストとは? スコティッシュ・ワイルドライフ・トラストは、スコットランド国内で120箇所以上もの自然保護区を管理・運営し、生物多様性の調査などの専門性のある活動に加え、市民向けの自然学習イベントや、街の緑化のイベントを支援するなど、多岐にわたって自然を身近に感じさせくれる機会を提供してる団体です。その会員になると、トラストの最新情報や、希少生物に関するコラムなどを会報やオンラインで届けてくれます。 会報誌の中で、「注目の生き物」Species Spotlightというコーナーがお気に入りで、前回の冬の会報誌では、イギリスではスコットランドの山岳地帯のみで見られるという、白くてふくふくしたかわいいライチョウについての記事が掲載されていました。 今期の会報誌ではナタージャックヒキガエルについてで、現在イギリス国内で、このカエルが確認できる場所の少なさに注目したうえで、スコティッシュ・ワイルドライフ・トラストの管轄保護区域内で初めて見つけた人にボーナスポイントとの一文が。 特にポイントの仕組みがある会員制度ではありませんが、このカエルを見つけたいなという気持ちをくすぐられている私なのでした。 話を戻しまして、このトラストは、野生生物のための自然環境の保護を第一にする一方で、地域の人々により自然を感じてもらうことをミッションとしています。ほとんどの自然保護区は、無料で自由に訪問することができます。一部の自然保護区は会員になって、訪問の手続きをする必要があります。 先日は、会員限定アクセス、(言い方)ダディンストン・リザーブ 自然保護区に行ってきました。 街の中心部からほんの30分の野生 エディンバラは、街の中心地横にドカンと山と湖。という大胆なデザイン(?)の都市でありまして、ダディンストン自然保護区も、メインステーションから、バスでほんの30分程度のところにあります。 赤丸がメインステーション、四角で囲った部分が保護区。 メインステーション、つい先日、norinoriさんがちょうど降り立っておられたところであります。 自然保護区にはバードウォッチングハウスがあり、小屋にはのぞき窓がつけられていて、野鳥を邪魔しないように、隠れて観察できるのです。 カナダグースのカップル 道を進んでいくと、なんと鹿に出くわしました。おそらく、訪れる人の頻度の少なさから、鹿さんも油断していらしたのか、結構な至近距離で雄鹿と鉢合せし、慌てて逃げていきました。 そのあとを警戒しながら遠回りで追っていく、もう一匹の鹿の撮影に成功しました。 え?成功と呼べないって? 野生の動植物の撮影って、ほんとに忍耐力、瞬発力そして奇跡の賜物なんだなっていうのも、学んだところです(言い訳) しばらく進んでいくと、別の場所で、鹿の足跡も発見しました。こちらはしっかり撮れました。 なんか、食欲をそそるいい匂いがするな、と思ったらワイルドガーリックの群生。そしてこれはもしや、こごみ?食せる?(トラスト内の植物を持ち帰ってはいけません) 鳥の鳴き声が終始聞こえる林では、鳥の鳴き声を識別できるアプリが多様な鳥の音を拾い続けていました。 なかでもツリークリーパーという小さな鳥、日本語ではキバシリというそうですが、その名の通り木の幹を走っていくのを見つけただけでも大興奮なのに、2羽が目の前で縄張り争いを始めたのには、驚きすぎて思わず声を上げてしまいました。 この2羽、一見なにかのロゴのように美しく向かい合ってますが、これは激しいバトルのほんの一瞬。キバシリは、通常鳴き声で縄張りを主張し合うそうで、こうして戦うのは非常に珍しいことなのだそう。先輩バードウォッチャーが教えてくれました。 会員にならなくても行ける保護区。 エディンバラのメインステーションから、1時間程度で自由に訪れる事のできる保護区が7,8箇所あり中でもロズリングレンRoslin Glen Country Parkは、以前ご紹介した映画ダ・ヴィンチコードの撮影に使われた協会の直ぐちかくなので、観光でエディンバラにいらした方にも行くチャンスになるかもしれません! スコットランド以外のイギリスの他地域の自然保護区 The Wildlife Trusts(ザ・ワイルド・トラスト)というネットワークがあり、ロンドン・ワイルドライフ・トラストやケント・ワイルドライフトラストのように、地域ごとに組織が分かれていて独自のメンバーシップになっています。各トラストによって、訪問できる保護区や特典内容に少し違いはありますが、会員になると保護区を自由に訪れることができる特典は多くのトラストで共通しています。 自然系レジャーを嗜まない家庭で育ち、東京から越してきた私にとって、かわいい小鳥やリスにとどまらず、巨大ナメクジから名も知らぬ水生生物まで、エディンバラの保護区や自然公園は刺激でいっぱいです。 そして、こうしてせっかく美しい自然とエディンバラの魅力を伝える機会が、ふわりに参加したことで増えた今、ちょっと私のiPhoneのカメラのテクニックなんとかしなきゃかなと思っているのでした。
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